top of page

岩渕貞太ソロ・ダンス「​missing link」岡山公演

​岩渕貞太×三浦宏之 対談

12月11日、「missing  link」岡山公演を前に岡山入りした岩渕貞太と三浦宏之による対談が行なわれました。岩渕貞太自身のこと、踊ること、そして「missing link」へと、二人の話は尽きることなく続いていきました。本ページではその冒頭部分のみ掲載いたします。

岩渕貞太ソロダンス「missing link」岡山公演

三浦宏之(以下、三浦):よろしくお願いします。ようこそ岡山へ、ということで。

 

岩渕貞太(以下、岩渕):お願いします。岡山は2年ぶり、、、?

 

三浦:2年ぶりですね。前回は私と貞太くん二人で踊る狂喜乱舞という企画で岡山に来てもらって。その時の狂喜乱舞を見て貞太くんのことを覚えている方も多いと思うんですけど、今回は貞太くんのソロ作品ということで、作品に関してや、自身の踊りに対する思いなど聞いてみたいと思います。まず、こんな質問はいっぱい受けていると思うんですけど、貞太くんが踊り始めた、踊りに向かい始めた、きっかけみたいなものをお伺いできたらなと思うんですけど。

 

岩渕:始め、舞台役者になろうと思って、演劇が学べる玉川大学の演劇学科に入ったんですけど、役者をやる機会が授業であって、それをやった時に全然体が動かなくなっちゃうっていうんですかね、強張ってきちゃって、セリフも喋れないし覚えれないし、一歩も動けないみたいな(笑)。周りの友人たちは縦横無尽に楽しそうに演技をして舞台で動き回っているんだけど、僕は何もできないっていう状態にどんどんなってきちゃって。これは苦しいっていうか、このままでは役者なんて出来る訳がないって思いつめて、何か他のことが出来ないのかなって考えるようになった時に、大学で身体表現や、日本舞踊とか、身体を使う授業を受けて、こっちの方がまだ自分が表現できることや、体が動きだすことがあるんじゃないかと思って、藁をも掴む思いでダンスに向かおうとしたんです。それまでダンスをしたこともなかったし、見たこともほとんどなかったんだけど、ダンスをしている先輩がいて相談に行ったら「今、コンテンポラリーダンスが面白いぞ。見てみろ、いっぱい見てみろ。ワークショップとかもいっぱいあるから行ってみろ。」って。それがきっかけでこういうダンスに関わるようになりましたね。

 

三浦:僕も東京でやってた時、演劇からコンテンポラリーダンスみたいなところにきてる人が多いんだなと思っていました。僕自身もそうなんですけど、演劇という確立されたジャンルがあって、何故かそこにはまれない、というか、そこから飛び出しちゃうというか。何故、演劇言語みたいなところから身体に流れていったのかなと思うんですよね。

 

岩渕:なんでしょうね。なんかその、言葉を人前で話す時、例えば台本であるとか、言葉にした時に身体との違和感っていうのがあったっていうのはすごくありましたね。自分が喋っているのに、この言葉が全く別物のように、借り物であるとか、自分の身体の感覚と言葉っていうものが乖離している感覚っていうのがすごく強かったんですよね。上手く喋れている人がどういう状態のなのかはわからなかったけど、自分にとってそこに身体があることと、言葉を発した時の別物感っていうのが解消できなかった。もともとそんなにお喋りが上手でも、いっぱい喋る方でもなかったですけど、何か、言葉と身体っていうものの距離がものすごくあったっていう感覚はありましたね。

IMG_2026.JPG

以降、収録時間70分による対談は、書籍「こぼれおちるからだたち」に収録されています。

書籍の詳細は特設ページをご覧ください。

「こぼれおちるからだたち」特設ページ

bottom of page